須坂クラシック美術館です。
2月にはいり、今日は立春です。
この時期、須坂の町では3月に本格的に始まるお雛様イベントにむけて
各々準備が始まっています。
世界の民俗人形博物館と須坂版画美術館では「三十段飾り千体の雛祭り」がすでに始まっていて賑わいはじめています。
クラシック美術館でも、お雛様の時期にあわせて、着物と人形を関係させた展示を企画しました。
「ちいさな着物に心をこめて-春原志寿江・祐子の市松人形-」展です。
会期:2014年
前期:2月1日(土)~2月26日(水)
後期:2月28日(金)~4月9日(水)
※会期中の休館日は2月27日(木)のみです。
この展示では、長野市在住の春原志寿江さん・祐子さんが作る人形の着物、それを着付けた市松人形の作品を、当館収蔵の着物とともに紹介しています。
人形たちの着物は、箪笥に眠っていた昔の着物や、思い出のつまった着物たちを仕立て直したものです。
人の着物から、うまく柄を生かして、ちいさな着物に自然に見えるように合わせる、この柄合わせの見事さが驚きです。
また、人形の着物はほとんど人の着物と同じように仕立てられていて、
長じゅばんに伊達締めもしているし、帯もきちんと結んで、一つ一つ丁寧に着付けをするのです。
長じゅばん姿で、右側の着物を着せることができます。
左側の「こころちゃん」、と同じ着物から布地をとって、スズメがほら、両方の着物に居ます。
40年以上前の成人式の振袖がよみがえりました。
このように想い出の着物や、大切な人から受け継いだ着物を市松人形の着物にした作品も紹介しています。
着物に込められた愛情や、着物という形で人から人へつながっていく特別な想いがじんわりと感じられます。
人形というだけでなく、着物に関しても見どころがたくさんの展示です。
後期では作品がすべて入れ替わりますので、ぜひあわせてご覧いただきたいと思います。
ちなみに、作者の春原志寿江さんと祐子さんは、和裁の師弟関係であり、姑・嫁関係であり、人形着物教室や個展などの仕事のパートナーでともいえます。そんなお二人の間柄にも、温かさを感じつつ・・・展示をしました。
お二人のワークショップ「見てみよう 和裁の手仕事」もあります。
3月9日(日)、3月29日(土)
両日とも午前10時30分~12時30分、午後1時30分~3時30分の間で、和裁・人形の着物づくりの一部を実演してくださいます。
お話してみたい方、手仕事が見てみたい方、ぜひお気軽にご来館ください。
(料金は入館料のみ)