キモノマルシェ2013 開催レポートその1 語ろう会

2013年11月17日

秋晴れのこの日は、私たちにとって記念すべき一日となりました。
心配をよそに、キモノマルシェにはたくさんのお客さんが来てくださったからです。

こんなに着物好きがいる!!!
これはすごいエネルギーになります。

何か、信州で着物の輪が広がりそうな、わくわく感。
そんなことを感じた一日でした。

終わったら脱力して報告が遅くなりましたが、
あれこれ満載のイベントを少しずつ報告していきます。

まずは語ろう会!

着物雑誌「きものSalon」編集者の両角明美さんを迎えての語ろう会。
常田館の2階広間が一杯になる盛況で、着物姿が洋服姿を上回る華やかさに、「こんなに着物姿をいっぺんに見られてうれしい!」と始まる前から皆さんワクワクのりのり。

最初に着物マルシェ実行委員長で小岩井紬工房を営む小岩井良馬さんから個性豊かな信州紬の話をうかがい、須坂クラシック美術館の学芸員・外谷育美さんからは復刻銘仙の取り組み、東御市の染織家・宗廣佳子さんからは作品製作や父で人間国宝の宗廣力三さんの素顔などお話しいただいた後、いよいよ着物談義に。

取材を通じて全国の産地に詳しく、着物に精通している両角さんのお話は、すぐに会場の参加者を巻き込んで、それぞれが本日の装いを語りながら着こなしの工夫やコーディネートのお悩み相談に発展。

●初心者の着物選びについては、「まずは洋服を選ぶ感覚で選んでみたらいかがですか。通になったり達人になったら、着物ならではの楽しみをされたらいい」

●着物や帯の色の取り合わせについては、「現代的な色の着物に古いタイプの色の帯を合わせるとちょっと変。洋服感覚の色目だったら、帯も新鮮なものを合わせるといい。例えばグレイッシュな着物に昔ならエンジの帯を合わせたけれど、今合わせるとしたら白っぽい帯か黒っぽい帯。
でも、コーディネートは百人百色。いろんなバリエーションがありますね。難しいのは、折り紙にあるようなナマの色。
ナマの色は、小さく使う分にはいいけれど、大きくなればなるほど危険。うまく使えるようになったら達人です。

帯締めや帯揚げに悩んだ時は、白を使うと品よく明るくなります。
ちょっと工夫をしてみて」

●「小柄な母の着物をたくさんもらったけれど、私は170センチ近くあるのでなかなか着られない」というお悩みには「見えない部分に布を足すんです。裄はどのくらい縫い込んであるかで裄出しができます。
今の人は長く着ているけれど、紬などは少し短くてもいいのでは。袖口から長襦袢が出てしまう時は、中で安全ピンで止めたり縫ったりして」

●「冬、足先が冷たいのでどうしたらいいでしょう」という長野ならではの質問には、「靴用のホカロンの白色タイプがあるので、内側にはっておくといいかな。ヒートテックのように暖かくなるタイプの足袋カバーもお勧め。
足が冷えるのは足だけの問題ではありません。
下半身が冷えないようにヒートテックの下着とかお召しになって、なおかつ足袋を
二重にしたり、裏がネルになっているものもお勧め」。
「アザラシの毛皮の防寒草履は高価ですがお勧め」と会場の声も。

着物好きが思い切り着物話にひたり、楽しい雰囲気の中で終了した後も、広間のあちこちで和になって情報交換したり、着物話に花が咲いていました。

あーもっとしゃべりたかった!?

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