上田の小岩井さんたちが企画している「着物で街に出かけよう!」が7日に開かれました。
爆弾低気圧が心配されて、午前中、長野ではヒョウが降ったくらいでしたが、
午後には晴れて着物日和。
みなさん行いがよろしくて~
会場は「信州の鎌倉」、上田市別所温泉の老舗旅館 柏屋別荘です。
実は私、小学校まで上田市民だったので、小学校の遠足に別所温泉まで来てました。
あの上田電鉄の丸窓電車も現役で走ってました。
でもでも、子供だったので、こんな高級旅館には足を踏み入れたことがありませんでした〜
いただいたパンフレットによると、この旅館は上田藩の出屋敷から造り酒屋、そして湯屋に変わったそうで、木造四階建てという珍しい建物。
古くは北原白秋、川端康成など多数の著名人に愛されている宿で、入り口横の部屋にはたくさんの色紙が飾られていました。
この日は、このイベントの女将! ゆきねえさんら3人の美女がお出迎え。
別所温泉をたくさんの華やかな着物のお姉さま、お嬢様が歩いていて、
何事かとびっくりした方もたくさんいらしたのでは〜
(参加者の写真は順次アップしますのでお楽しみに)
さてさて、会が始まりまして、主催の小岩井良馬さんのご挨拶
続いて、今日の主役、この旅館の名物男将(おかみ) 斎藤よしやさんです。
みなさん、おかみ、ですよ。おかみ!
斎藤さんは365日着物だそうで、今日もしゃれた半襟と印象的な羽織姿でご登場。温泉旅館では、女性が着物姿、そして二部式の着物、付け帯というのが多いそうですが、こちらでは「ここで働く人には着物を着られる、そして人にも着せられることを財産にしてほしい」と普通の着物に名古屋帯を結んでいるそうです。
男性も以前は作務衣を着ていたけれど、女性に着物というだけではいかん、と
男性にも着物と野袴を着てもらっているのです。
そして、おもしろかったのがたもとの話。
仕事がしやすいように、筒袖にしたほうがよさそうですが、普通の袖丈で仕立てています。
その訳は「たもとをひっかけたり破けたりするのは、無駄な動きが多いから」だそうで、着物を着ることで、無駄な動きをなくすようにしているのです。
なんと、すばらしい!
着物を着たことのない高校生がアルバイトに来て、一日で「袖が取れかかった」そう。自分で繕ってもらうのだとか。
なるほど〜、着物にはそんな効能もあるのですね。
斎藤さん自身は、以前野袴だったのが「社員と見分けられない」とお客さんに言われて羽織で過ごすようになったそうです。
この日のお召し物も洒落ているなあ、珍しいなあと思っていたら
「女性用の反物です」とのこと。 裄を足して仕立てれば男性用でもばっちり。
いろいろと工夫したり、試したりして、自由に着物を楽しんでもらいたいと斎藤さん。
ご自身では「宿屋の亭主は宿六で」と謙遜してましたが、着物の文化と旅館を次の世代に伝えないといけないという思いはひしひしと伝わり歴史というのは同じことをずっと守りつづけること伝統というのは昔を守りながらニーズに合わせて少しずつ変化させていくことと「伝統」ある旅館の男将としての言葉の重みを感じさせられました。
おちゃめなチョコもいただきました
着物で街に出かけようレポ 第一弾はこんなところで。どうぞ次回もごひいきに
(べに)